第43話    『暁の日本上陸』

1966年(昭和41年)  我々23歳の時
 
午前3時39分、厳戒の警備陣とカメラの放列が待ちかまえる羽田空港に、ジョン・レノン、(25)ポール・マッカートニー(24)、ジョージ。ハリスン(23)、リンゴ・スター(25)、の4人を乗せた日航機が到着した。世紀のロックグループ 『ザ・ビートルズ』の日本状陸である。

ザ・ビートルズは1962年、イギリスの港町リバプールで結成され、これまでにLP7枚、シングル29枚、4曲入り9枚のレコードを発売、いずれも大ヒットした。アメリカではこの3年間に2億枚のレコードを売り、5億ドルを稼いだ。

初の来日公演は日本武道館で翌日より3日間、5回のステージ。
8000枚の入場券を分担した読売新聞社だけでも23万人の申込が殺到する過熱ぶりで、警視庁は連日6000人の警官を動員し、会場や宿舎周辺の警備に当たった。

1万3000人のフアンが詰めかけた初日のコンサートでは11曲が演奏され、会場は喚声と興奮のるつぼと化して歌は好く聞こえない状態であった。手に手にハンカチが振られ、開演から終了まで泣きどうしのグループや、興奮のあまり失神するフアンもいた。

1行は滞在102時間でギャラとテレビ契約料約9000万円を稼ぎ日本を旅立った。(我々の給料2万円の時である)