第36話    『赤線の灯消える』

1958年(昭和33年)4月1日   我々15歳の頃
1956年5月に公布された売春防止法が、罰則付で施行された。
これによって、以後、客を勧誘すれば6ヶ月以下の懲役又は1万円以下の罰金、斡旋すれば2年以下の懲役又は5万円以下の罰金が科せられる。又、業者には10年以下の懲役及び30万円以下の過料が科せられることになった。

最後、占領軍は公娼廃止を指令したが政府は此を無視し、特殊飲食店の名目で売春を認めた。売春禁止運動は、こうした政府の姿勢を批判する意味を持っていた。1954年に売春禁止規制全国婦人大会が開かれ政府の売春対策協議会も赤線廃止を答申した。
これに対し、業者から政治献金を受けていた保守党側は、売春廃止に抵抗、1955年に議員立法として、提案された売春処罰法を委員会で否決した。
しかし、売春禁止の世論は、さらに高まり1956年ついに売春防止法が成立し、この日の施行を迎えた。

罰則適用により、全国で業者約3万9000軒。
従業婦12万人が廃業することになった。