第18話  『日ソ中立条約』破棄

日本史上、日本国民大衆がこれほど一致して悔しく思った事件はないだろう。それは、ソ連による日ソ中立条約の一方的侵犯である。

日ソ中立条約は、当初、日独伊3国同盟にソ連を加えて、4カ国協商を結ぼうという大構想であったが、ドイツとソ連の関係が修復不可能なほど険悪になったので日ソのみで条約を結んだ。
ソ連は日露戦争、ノモンハン事件につぐ悪夢を未然に防ぎたいし、日本としても石油が禁輸されたときは、南方に侵攻しなければならないことを考えれば北を心配せずにいられるのは大きい。

日ソ中立条約の期限は5年。つまり、昭和21年(1946年)まで有効であった。しかし、ソ連は、その1年前に一方的に破棄したのである。

これには、アメリカの思惑が関係している。
日米開戦後、アメリカのルーズベルト大統領は、日本陸軍の予想以上の強さに恐れをなしていた。
日本軍より多くの死傷者を出しながら、やっとの思いで硫黄島を占拠したものの、川1つ無い小さな島でさえ、これほど苦戦するのなら日本本土はいかばかりか?なんとしてもソ連に参戦してもらわなければならなかったのである。

そして、昭和20年2月、ヤルタ会談でソ連の参戦を打診したのである。
そして、ソ連は状況を見ながら日本に攻め込んできたのは、1945年8月8日広島に原爆が投下された後のことである。