第16話  『東京大空襲』

ミッドウエーで大敗して以来、戦況は一転して悲壮感を帯びてくる。
フイリピンで、神風特攻隊が出現する3ヶ月程前には、サイパンが陥落し、日本国土がアメリカの爆撃圏となった。

これ以降、アメリカは日本に怒濤のような空襲を浴びせ始めるのである。
東京大空襲は、アメリカ軍が主にB29編隊を使って東京に行った一連の大規模な空襲を指すが、なかでも被害の大きかったのが、1945年3月10日の江東地区(今の墨田区、江東区)への空襲である。
  
この時の死傷者は12万人以上、罹災者は100万人以上にのぼり、その殆どは一般市民だった。(阪神大震災と比べてもわかると思います。)この東京大空襲により、東京の町は焼け野原と化すのである。

東京大空襲から原爆に至るすべての空襲の目標が、一般市民、それも老人、女子、子供だったことは明らかです。健全な男子は、ほとんど出征しているのだから、町にどうゆう人びとが残されていたかはわかっていたはずなのだ。

この様な一般市民をねらう空襲は、当時の常識ではあり得ないことだった。