第14話  神風特別攻撃隊(3)

      貴様と俺とは 同期の桜
      同じ航空隊の 庭に咲く
      咲いた花なら 散るのは覚悟
      見事散りましょう  国のため 

この歌は、あの頃の、彼らの美意識である。
死は、美しいもの、美しく死ねるもの、という美意識の上に立って
『国のため』という目的意識を重ねて彼らは猛然と身をなげうって
突っ込んでいった。彼らの死を支えたもの、彼らの心の象徴は桜であった。
   散る桜  のこる桜も   散る桜
昭和20年3月より2か月半、九州、鹿児島、知覧より飛び立った若人の数は
1、036人である。

彼らは、一様に
 『母上様、この歳まで、お育て下さった御恩のほど、心よりお礼申し上げます』
 『なにとぞ、先立つ不幸をお許し下さい』
 『国のために突入します。靖国神社で会いましょう』

当時、検閲の厳しいときですので、彼らの本音はわかりません。
18歳から20歳の若き命が何故、何故???