「飛鳥里山クラブ」            4組  野田 淑子

佃靖子さんからバトンを受け継いだ4組の野田淑子です

奈良県橿原市に住んでいます。近くの明日香村でボランティアをしていますので、その活動について書かせていただきます。と言っても、まだ新米ボランテイアなのですが。

 

所属している団体は、「飛鳥里山クラブ」で、250名ほどのグループです。

飛鳥の歴史、文化、自然を〈学び〉〈守り〉、それを〈多くの人々に伝える〉のが主な活動です。もとは国営飛鳥歴史公園と明日香村の方々の協働による森づくり活動で、それが発展して平成7年に「飛鳥里山クラブ」が発足しました

 

〈多くの人々に伝える活動〉

歴史公園が主催するイベントをスタッフとして手伝ったり、里山クラブが自主的に企画、運営するイベントのスタッフとして活動します。

明日香村を訪れる人々に、村の魅力を伝え、楽しんでもらうために、毎月のようにイベントが開催されます。いくつかを挙げますと、「竹林管理と筍収穫体験」とか「春、秋の里山遊び広場」、「飛鳥古代体験・ガラス玉、勾玉つくり」「飛鳥史跡めぐり」など、明日香の自然にふれながら、昔遊びや物づくりや視察体験をしていただくのです。私たちはその準備をし、遊びやクラフト体験の指導やガイドなどをしています。
 

ボランティア活動をするには、1年間の養成講座で、歴史、文化、自然について学習します。私は14期生で、同期生35名と飛鳥の基礎知識を学びました。講師は、それぞれの分野の専門家で、分りやすく楽しい講義や実習に、1年間がとても短く感じられました。歴史の教科書には載ってない珍しいお話や、野外での実習(伐採、植林、染色、自然素材のクラフト、炭焼きなど)も、初体験で新鮮な感動を味わいました。

森づくりの先生が、講義の合間に柿本人麻呂の歌を朗唱して下さったり、植物研究の先生がご自宅から炊飯器御持参で古代米を炊いて食べさせて下さったり、高松塚古墳発見当時の地元の騒動や、発掘に尽力された考古学の先生方のお話をお聞きするなど、おまけ(笑)も付いていました。(講座修了と同時に、14期生親睦会が発足、同期生の輪ができました)

 

〈学び〉

クラブ員は、ボランティア活動の傍ら7つのサークル(歴史、文化、自然観察、野外活動、クラフト、野鳥観察、園芸)のいずれかに(複数も可)登録して、月に1回、研修活動をしています。
私は自然観察サークルで明日香村の野山を歩いて、野草や木々の観察をしていますが、植物の名前がなかなか覚えられなくて・・

 

〈守り〉

森、里山を守り育てる活動です。

クラブ員全員が「森づくり隊員」として、月に一度、植生調査、間伐、植林、除草、希少植物の保護と育成などの作業に参加します。

 

このように書きますと、とても堅苦しい団体、という印象を受けられるかもしれませんが、そんなことはありません。どのように参加するかは自由です。毎日のように熱心に活動する方もいれば、時々しか参加できない方もいます。登録していない他のサークルに飛び入りで参加することも出来ます。
自由で、和気あいあいの雰囲気です。

 

飛鳥(明日香村)の地は、なだらかな山々に囲まれ、空気は澄んで、とても豊かな自然と歴史、文化遺産に恵まれています。人情は温かく、明日香村は時間の流れがとてもゆっくりしている感じがします。四季折々に見せてくれる美しい景色は、飛鳥時代からあまり変わっていないのでは、と思うほどです。
田植え頃の棚田に映る夕日、奥飛鳥の小川に乱舞するホタル、甘樫丘から望む大和三山、心癒される風景は、数えればきりがありません。

里山クラブに入るまでは、ピクニック気分で友だちと散策を楽しんでいた甘樫丘が、5世紀初め頃、盟神探湯が行われていた場所であり、後世では蘇我蝦夷の邸宅があり、一族の終焉の地だと初めて知りました。およそ100年間の飛鳥時代は、仏教の興隆、半島、大陸からの文化、文明の渡来、政争、と目まぐるしい歴史の流れでありました。その史実の場所に立つと、営々と時代を繋いできた人々の思いが偲ばれます。
 

明日香村の人々は、「推古さん」とか「太子さん」「天武さん」と、まるで知人のように話しますので、話に引き込まれて、飛鳥時代にタイムスリップしたような錯覚を憶える時があります。


昭和40年代、住宅建築ブームがこの村にも迫ったのですが、一人の篤志家の熱意が時の総理大臣の心を動かし、「明日香法」の制定、公布へと導いたのです。その篤志家なくして現在の明日香村は存在し得なかったでしょう。
 

ちなみに、明日香村にはコンビニエンスストアは一軒もありません(コンビニもどきの店は1軒ありますが、夕方には閉店します)。そのことを村民の皆さんは、誇りに思って、古都を保存するために、不便さと不自由を甘んじて受け入れて暮らしています。
飛鳥里山クラブに通うようになって、遅ればせながら、「大和は国のまほろば・・」を実感しているこの頃です。

 

長くなったついでに、もう一つ。

月22日、23日は、明日香村稲淵地区の棚田で、彼岸花まつりが開催されましたが、そのイベントに第14回案山子コンテストが併催されました。今年のコンテストのテーマは「にっこり」です。私たち里山クラブ14期生有志21名は7月後半から1ヶ月間、案山子の制作にかかりました。初参加の作品「みんなともだち」は、参加した80作品の中から優秀賞に選ばれました。(材料は、不要になった衣類や家庭用品を使いました)。

「案山子甲子園」…仲間達と案山子制作に熱中した夏の日々。早くも「来年も案山子コンテストに参加しよう」の声が上がっています。
 

 次は、同じく4組で、年間同級だった並川(峪田)章子さんにバトンをお渡しします。よろしくお願いします

戻る